Reported by
株式会社カケハシ スカイソリューションズ
人材開発部
児島 祐子 さん
2020年1月の某企業の調査によると、SDGsの「内容を知っている」(3.1%)と「内容をある程度知っている」(7.9%)を足した割合は11.0%、「言葉は聞いたことがあるが、内容は知らない」(16.8%)を足すと27.8%で、SDGsを知っている人は3割弱という結果でした。
この数字が多いか少ないかの議論は置いておくとして、SDGsを知らないことは決して恥ずかしい事ではないということは分かります。私自身、17の目標の一つ一つについて完全に理解しているわけではありません。しかしながら自分たちの住む地球を大切にしたいという思いに嘘はありません。
今回は「SDGsを知らなくても取り組める」をテーマに、今すぐ私たちができることについて考えてみます。
「地球を大切にする」ために今すぐできる3つのこと
「地球を大切にする」と聞いて想像しやすいのは、例えば「気候変動」。昨今の異常気象や温暖化現象は多くの人が体感されているのではないでしょうか。
地球規模の話になると急に自分事から遠く感じてしまいがちですが、温暖化対策の一つとしてゴミの削減という観点で見てみると、意外と身近なところで取り組めることが分かります。
ゴミを減らすことで、ゴミを燃やす際に出る温室効果ガスの排出を減らすことができるのです。では極力ゴミを出さないように私たちができることはなんでしょうか。子育て中の私の取り組みを少しだけ紹介しようと思います。
ゴミを減らすための3つの取り組み
(1)お出掛けのときは水筒を持っていく
(2)ウェットティッシュの代わりにおしぼりを使う
(3)サイズアウトした洋服はリサイクルする
(1)お出掛けのときは水筒を持っていく
子どもはお出掛けが大好き。毎週のように公園に出掛けます。そして公園でめいっぱい走り回ったら必ず「喉乾いた!」となり、これまでは公園の近くの自販機やコンビニでお茶を購入して飲ませていました。現地で調達する方が荷物も少なくなるからです。
小さな子連れの親の荷物は本当に膨大。万が一を想定してあれもこれもとバッグに入れると、あっという間に大きなバッグはいっぱいになります。その荷物を少しでも減らしたいという気持ちから現地調達をしていました。
ところが、日本国内で1年間に消費するペットボトルの本数は一人当たり約183本。そしてそのうちの約1割がリサイクルされていないそうなのです。
たった1割と思うかもしれませんが本数にすると日本全体で約20億本以上となります。そしてそれがゴミとなったり、はたまたマイクロプラスチックとなり別の大きな問題を生み出していることを知りました。
これを解消するには、水筒を持っていくというとても簡単なことでした。一人が一年間にたった10本ペットボトルの使用を減らすだけで12億本という数が減るのです。全てをなくすのは難しいかもしれませんが、年間10本(10回)なら私にもできそうです。
(2)ウェットティッシュの代わりにおしぼりを使う
日々の食事の際に使いがちなウェットティッシュ。子育て中のお母さんならこの便利さをご存知ですよね。無印良品から発売されたウェットティッシュケースは一時期どこの店舗からも在庫が消えたほど人気商品となりました。
私も食卓にはもちろん、カバンの中にも小さいものを常備しています。予期せぬところでいろいろ汚す子どもがいると、その便利さゆえについつい使ってしまいがちですが、使った後は当然ゴミになります。一度の食事が終わった後、テーブルの上がウェットティッシュだらけということも珍しくありませんでした。
しかし最近ではハンドタオルを濡らしておしぼりにして、手拭き口拭きはもちろん食べこぼしの際にも活用しています。大人であっても、ちょっと何かをこぼしたときティッシュや紙ナプキンを使うのではなく、布巾を使えばゴミが出ませんね。
(3)サイズアウトした洋服はリサイクルする
子どもはあっという間に大きくなってすぐに洋服のサイズが合わなくなります。大人でもシーズンごとの流行があって、着られなくなる洋服が出てきます。
そんな時、以前の私は「断捨離」などといって躊躇なくゴミ袋に詰め込んでいましたが、さすがに地球にやさしい行為とは言い難く、背徳感を感じるようになりました。
そこでサイズアウトした子供服については、リサイクルするようにしたのです。フリマアプリを活用できればいいのかもしれませんが、面倒くさがり屋の私にはハードルが高く、親戚や知り合いにおさがりとして譲渡したり、子供服の買取サービスを利用したりしています。
買取サービスは不要な子供服を段ボールに入れて送るだけなので、忙しい人でも利用しやすいのではないでしょうか。また店頭で子供服のリサイクルを行っているお店もあります。H&Mの「衣類回収プログラム」では服のブランドや状態問わず、どんな服でも持ち込みが可能。破れや穴あきの服もリメイクコレクションや掃除用品などで使われますので、とても気軽に利用できます。
高いハードルを掲げるより、まずは身近なところから取り組もう
どれもこれも「なんだそんなこと」と思われるレベルのものですが、「そんなこと」だから誰にでもできる。
高いハードルを掲げて何もしないより、「そんなこと」から始めた方がいい。私はそう考えています。
誰にでもできるこんな簡単なことを実行することで、確実にゴミを減らすことができるのです。そしてこんな小さなことを発信し続けることで、SDGsを知らない7割の人の意識と行動が少しでも変わればいいなと思っています。
知らないことが悪いのではない、何もしないことが問題なのではないでしょうか。