企業がSDGsに取り組むべき理由 - SDGsは情報伝達の突破口になる -

Reported by
らくだマーケティング株式会社
松尾 聡史 さん

「SDGsって何モノ?」「雲をつかむような話だね」「メリットがよくわからない」などと言われることがよくあります。どの情報を見ても、SDGs事例を説明するばかりで何をすればどのような効果があるとは書かれていません。成長企業がSDGsを宣言し、持続可能な事業をしていただくために、少しばかりの説明をしてみたいと思います。

企業とお客様のコミュニケーションの変化

インターネットでの情報流通やスマートフォンの普及によって、企業がお客様とコミュニケーションをとる方法が大きく変わりました。

今までは、広告費を払い商品情報をお客様に届けることが機能していました。しかし最近では、個人の独り言から、政府の発表に至るまで、様々なレベルの情報が同様のテーブルに並べられています。企業は商品やサービスを提供するために、大量の情報の中から、自社を見つけ出してもらい注目してもらう必要性が出てきたのです。

一方で、消費者の情報の扱い方にも大きな変化が出てきています。

1:広告的なコンテンツを避ける
2:企業側が伝わる情報をコントロールできない
3:興味のない情報は受け取らない

などが挙げられます。

1:広告的なコンテンツを避ける

インターネットで広告をする際に、「これは広告です」ということを明示しなければならないということです。消費者は押し売りされるのを嫌がります。広告とわかると、無意識に見ないことを選択するようになりました。

2:企業が、消費者間で伝わる情報をコントロールできない

個人で情報を解釈する場合、親しい人やその分野に明るい人からのおススメで商品を買うようになってきました。例えば「日焼け止め」を購入するのに、本当に日焼けを予防する効果が高いかを、使った人に確認してから購入するようになったのです。

3:興味のない情報は受け取らない

個人のSNSの普及により、消費者が受け取る情報は、興味や嗜好を把握した個人のスマートフォン端末や個人アカウントによって選ばれています。少ない費用で商品広告を発信することへのメリットありますが、会社全体をアピールすることや、採用情報は伝わりにくいというデメリットも同時に生じています。

従来の手法では企業が受け取ってほしい情報がお客様に届きづらくなり、そして、おすすめされること」が購入動機として重要視されるようになったということが、昨今の企業と消費者間のコミュニケーションの変化と言えるでしょう。

SDGsは情報伝達の突破口になる

成長企業や規模の小さな企業、対企業向けのビジネスをしている企業にとっては、コミュニケーションの変化によって企業の存在を知ってもらいにくくなったと言えます。そして、消費者間でおすすめされるためには、お客様と深くコミュニケーションをとらなければならないのに、いまはその手段が見当たらない、とも言えるでしょう。

それを解決する手段が、SDGsにあるのではないかと考えているのです。

SDGsは、個人の行動指針にもなり得ますし、企業の指針にもなり得ます。SDGsを通じた同じ目標を持ったもの同士が、一緒にイベントをしたり行動を共にしたりすることが、広告に代わるコミュニケーションとなると考えます。

SDGsはすでに個人間では注目され、興味をもって情報を集める人が増えてきました。となれば、企業がSDGsに賛同し行動を起こすと、これに興味を持つ人が集まってくるはずです。そのSDGsに賛同した企業行動や姿勢を発信し続けることによって、SDGsに共感する消費者からの企業認知も上がり、ファン化してもらうことができるようになると考えています。

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