SDGs推進委員会 会員No.0001 : 株式会社カケハシスカイソリューションズ
本社所在地:東京都新宿区
事業内容:人材採用支援、社員研修、広告制作
社員を家族の様に編成する「familyS」
中堅中小企業の経営・人材戦略をサポートする株式会社カケハシ スカイソリューションズでは、2019年6月より「familyS」という制度を導入しています。弊社内の若手社員がより気軽に相談できる環境をつくることがその目的です。
具体的には、社員を5~6人ずつのグループに振り分け、各グループごとに懇親の機会を定期的に設けるというもの。振り分けられた一つずつのグループを「家族・family」と呼んでいます。
特徴的なのは、この家族を部署や年次、役職などが異なるメンバー同士で構成していること。
普段の仕事とは直接関係のないメンバーとのコミュニケーション機会を設けることで、より気軽な相談相手ができ、より広い視野で自身の仕事に取り組むことができるようになります。
若手離職問題への打ち手として
2019年10月に厚生労働省が公表したデータによると、新規大卒就職者の離職率は1年ごとに10%強にものぼります。
3年経過時の若手社員の離職率は30%を超えると言われており、社会全体の中でも、将来の社会を支えるビジネスパーソンの長期的育成は大きな課題です。
そうした観点から見ても、若手社員の定着に向けた「familyS」の取り組みは注目度の高いものです。
若手の離職につながる要因には「仕事の相性」「人間関係」「労働条件」など様々ありますが、より気軽に相談ができたり、自分の仕事に対する捉え方が変わったりすることで超えられる要因も多いはずです。
この課題に対して、企業側も若手社員にメンターをつけたり、社内に相談窓口を設けたり、ストレスサーベイを定期的に実施したりするなど、様々な取り組みをしてきました。
ですが、そうした制度を利用しようと検討する時点で、当人の心はすでに離職に傾いてしまっていることが多いのではないでしょうか。この問題を改善するポイントは、気軽な相談を頻繁にできる相手の存在の有無なのかもしれません。
若手にとっての仕事は、初めての出来事の連続です。中にはすぐには理解できない業界のルールや社内の慣習もあります。彼らの成長においては、そうした些細な違和感を、早い段階で消化し自身の自己実現エネルギーへと変換する作業が重要。
とはいえ、直属の上司は時間の制約や管理的な役割から気軽な相談がしにくい場合が多々あります。
そう考えると、厳格な管理者ではなく、優しいお兄さんやお姉さん、サークルの先輩やクラスの友人などの様に、気軽に相談できる立ち位置の相手がいることで、若手の違和感を払拭することができ、ひいては離職要因を早期解決できる可能性があります。
「familyS」の導入により伸長が期待される二要因
実際の「familyS」の動きをご紹介します。弊社のインスタグラム公式アカウントでは、各「家族・familyS」の懇親写真が投稿されています。お茶会、ボードゲーム、映画祭や宴会など様々な企画が催されています。
一家族ごとに半年で5万円の“家計”を支給し、その用途はメンバー全員が納得すれば自分たちで自由に決められます。
元々接点の少ない若年層と幹部層との交流も目的に置かれているため、投稿された写真からも幅広い年次のメンバーとコミュニケーションが取れている和やかな雰囲気が見て取れます(※現在はコロナウイルス対策のため活動は停止中)。
幹部層の社員に「familyS」導入後の変化を聞いてみたところ、「familyS」制度を通して、これまであまり会話したことのなかった別部署の若手社員とも気軽に話せる関係ができたと話していました。
ハーズバーグの二要因理論によれば、仕事のやりがい(仕事への満足度)は、動機付け要因と衛生要因によって形成されるとされています。
「familyS」を通して気軽な相談相手が社内に生まれていくことは、この衛生要因を支えることにつながっています。また、状況によってはその交流の中で自分の理想とするキャリア像を持つ先輩も見つかるかもしれません。
そう考えると、動機付け要因にも影響があります。つまり、若手従業員の仕事のやりがいを伸ばすためにも有効な打ち手である、と言えそうです。
株式会社カケハシスカイソリューションズは、SDGsに取り組む企業が取得できる新しい認証機関である一般社団法人日本ノハム協会より「ノハム認証」を、2020年12月に取得しています。今後も弊社のSDGsにおける取り組みにご注目ください。
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株式会社カケハシスカイソリューションズ【SDGsコミットメント宣言】