今、ファッション業界のSDGsがアツい!

Reported by
株式会社カケハシ スカイソリューションズ
新卒事業部リーダー
石川 沙羅 さん

ファッション業界で今ホットなワード「SDGs」

Instagramを見ていると、エコボトルの広告が挟まる。有名モデルが、森林火災の起きた国への募金活動をしている。インスタグラマーが、綺麗な海を保つために何ができるか考えている。

―こうした投稿が多いと感じるのは、私がSDGsに興味があるからだけではないはず!?今、20-30代女性を筆頭に、ファッションやライフスタイルにおいての「サステナブル(持続可能)」は、非常に重要視されていると感じます。

実際に、SDGsやサステナビリティ(持続可能性)をテーマに置くファッション雑誌の発行が目に見えて増えています。講談社が発行している雑誌『FRaU(フラウ)』は、女性誌で初めて一冊丸ごとSDGsを特集(2019年1月号)。

大反響の中、雑誌では滅多にない重版を2回もし、「FRaU×SDGsプロジェクト」企画は日本雑誌広告賞の「広告賞運営委員会特別賞」金賞をはじめ、数々のアワードを受賞しました。さらに第2弾として2020年1月号でも、「FRaU SDGs 世界を変える、はじめかた。2020」を発売しています。

また、“購買力のあるおしゃれママ雑誌ナンバーワン”といわれる『VERY(ヴェリィ)』(光文社)でも、サステナビリティの特集が(2020年2月号)。

そして、なんと世界2億6800万人以上の読者を持つインターナショナル・モード誌『VOGUE(ヴォーグ)』は、「サステナビリティにコミット」すると宣言。昨年12月にはグローバルミッションステートメント「VOGUE VALUES」を発表し、「未来の世代のために地球を守り残すために活動していくこと」を約束したのです。ファッション業界にとっては、非常に大きい出来事かと思います。

ファッション業界にSDGsが必要な理由

高度経済成長期の名残りである“大量生産・大量消費”は問題視され、ファッション業界のSDGsという際も、もっとも思い浮かびやすいのは12番のつくる責任つかう責任…「持続可能な生産消費形態を確保する」という目標でしょう。

もちろん、生産するだけ生産して廃棄のことは何も知らない、という姿勢では、今の社会では選ばれにくく、当然のごとく廃棄物の環境に配慮した生産管理は必要になります。しかし、それだけではなく、生産過程での環境問題や労働問題が絡んできます。

例えば、織物工場から排出される化学物質は、水質汚染をもたらしています。私たちの着ている衣類も、その多くが有害な化学物質を含むため、洗濯のたびに川や海に有害物質を流しているのです。

今、ヴァレンティノやH&Mなど有名ブランドが有害物質を使用しないファッションを追及しています。(こういった考え方を象徴する他の概念として“エルシカファッション”という言葉もあるのですが、それはまた別の投稿でご紹介します!)

ただし、そういった環境に良いファッションの生産も、労働搾取で成り立っていればやはりSDGsとは離れてしまいます。労働搾取は貧困、福祉、教育などの問題へ発展してしまう恐れがあるからです。

サスティナビリティを達成するには、1方向だけを向いていてはいけない。SDGsの目標がなぜ17もあり、169ものターゲットが示されているのか、よくわかりますね。

ファッション業界でのSDGs事例

そんなファッション業界ですが、日本でのSDGsの事例を1つご紹介します。大阪のアパレルベンチャー 株式会社For itは、『シェアタグ』という取り組みを2018年に発表しました。

『シェアタグ』は、複数のアパレルメーカーが共有するタグにURLを記載。消費者がタグから共通サイトにアクセスすると、SDGsの各社の取り組みを確認できるシステムです。小さな会社も連携しあうことで、地球規模の社会貢献活動であるSDGsに参加できるという特色を持っています。

まだまだ課題も多いファッション業界ですが、冒頭のファッション雑誌はじめ、こういった業界全体を巻き込んだ夢ある取り組みも生まれており、私たちのライフスタイルを変化させるような大きい波が来ているような気がします。

皆さんも、ファッション雑誌片手に、「オシャレ」や「楽しい」といったファッションの方面からも、SDGsについて考えてみてはいかがでしょうか?

-SDGs目標別, 目標12:つくる責任 つかう責任
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